このビジネススクールには、たくさんのインド人やインド系アメリカ人が教授として、学生として在籍する。テキサスや南カルフォルニア、フロリダやジョージアなどは、メキシコ等からのラテン系の人口が急増しているのだが、「ビジネススクール」で目立つのは、ラテン系ではなく、インド系なのだ。英語を母国語とし、数字にめっぽう強いことから、ビジネススクールの入学審査で重要なテスト、GMAT(英語と数学により、論理思考能力等を見るテスト)で満点近くの点を持つ学生がごろごろしている。彼らは、非常に熱心に勉強する。また、ファイナンス、マーケティング等に、大変成功した教授も多い。
インド人の数字の強さは、先天的な民族性と、国の教育方針両方あるようだが、経済成長が著しく、ビジネスでも中国と並び注目度の高い国、インドの文化はどういったものなのだろうか?Business Communicationのファイナルプレゼンテーションの題材として、我々のチームが選んだのが、インドだ。インドは、広大な国、様々な民族、言語が存在した多様な国ではあるが、ある一定の文化的な共通性を持っているようである。カースト制度の影響が残る、ハイラーキーな組織構造、年功序列制度に加え、コミュニティ重視、人間関係重視、慎重で時間のかかる意思決定などが、ビジネスカルチャーとして挙げられる。何と日本のビジネス文化と似ていることか! 文化的に似ていることに加え、日本が侵略した歴史もないためか、インド人は概して日本人に好意的な人が多い。民主主義の国、英語圏で、教育レベルも高く、若年労働者率も高いともなれば、これから成長する地域として、大変魅力的に感じることは、言うまでもない。インドは要注目の国だろう。